絶対合格できる!必勝簿記_05取引と勘定
ご訪問いただきありがとうございます。天陽です。
今回は、取引と勘定についてです。
まずは、「取引」からまいりましょう。
簿記上の取引は、一般的に言われる取引とは
少し違う意味を持ちます。
簿記上の取引とは
1 簿記上の取引=資産・負債・純資産を(増減 )させたり、
収益・費用を(発生 )させることがら。
のことを指します。
つまり、単なる約束などは取引にはなりません。
反対に、火災などで家屋が焼失してしまった場合などは、
資産が減少したわけですから、「取引」となるのです。
では、例題を解くことで学習していきましょう。
Ex1 次の文のうち、簿記上の取引に○、そうでないものに×をつけなさい。
(1)( ) 店舗用に,建物を家賃月額¥50,000で借りる契約をした。
(2)( ) 商品¥80,000を仕入れ,代金は掛けとした。
(3)( ) 商品¥30,000が盗難にあった。
(4)( ) 商品¥60,000の保管を倉庫会社に依頼した。
(5)( ) 青森商店から商品¥70,000の注文を受けた。
解説
(1) この場合、借りる契約をしただけであり、資産・負債・純資産は何も増減していませんし、
収益費用も発生していませんから、簿記上の取引にはなりません。
よって、答えは ( ✖ )です。
(2) この場合は、商品という資産が増加します。また、買掛金という負債が増加します。
よって、答えは ( 〇 )です。
(3) 商品が盗難にあうなんて取引は存在しないように思われるかもしれません。
一般的な取引ではありませんが、商品が盗難にあうということは、商品という資産が
減少しますので、簿記上の取引ということになります。
よって、答えは ( 〇 )です。
(4) この場合は、倉庫会社に商品の保管を依頼しただけですから、資産は減少しません。
よって、答えは ( ✖ )です。。
(5) この場合も、商品の注文を受けただけですので、資産は減少しません。よってこの場合も
簿記上の取引にはなりません。
よって、答えは( ✖ )です。
★簿記上の取引が発生した場合に記帳することになります。
言い換えれば、一般の取引が発生したとしても、
それが簿記上の取引でなければ記帳する必要はないのです。
では、次に勘定についてお伝えします。
勘定とは
(勘定 )=資産・負債・資本・収益・費用を(記録 )・(計算 )する単位のことです。
左側を(借方 ) 右側を(貸方 )といいます。
(勘定 )は資産・負債・資本・収益・費用の5つの要素に分類されます。
また、「現金」「売掛金」など、それぞれの名称のことを( 勘定科目 )といいます。
Ex2 次の勘定科目を,資産,負債,資本,収益,費用の各勘定に分類しなさい。
(ア) 給 料 (イ) 買 掛 金 (ウ) 備 品 (エ) 商品売買益
(オ) 広 告 料 (カ) 売 掛 金 (キ) 受取利息 (ク) 支払利息
(ケ) 資 本 金 (コ) 借 入 金 (サ) 貸 付 金 (シ) 現 金
資産 | 負債 | 資本 | |||
収益 | 費用 |
解き方がわからない人は ↓ こちらへどうぞ
【解答】
資産 | ウ カ サ シ | 負債 | イ コ | 資本 | ケ |
収益 | エ キ | 費用 | ア オ ク |
★記帳をする際に、その勘定がどの要素に含まれるかが理解する必要があります。
上記以外にも勘定はありますが、まずは最低限必要な科目を覚えて、記帳法を学んでいきましょう。
取引の相互関係
まずは、それぞれの要素の左(借方)要素と右(貸方)要素を覚えましょう。
貸借対照表
以下の表を覚えていますか?
貸借対照表 | |
資産 | 負 債 |
純資産 |
貸借対照表に関する要素は、資産・負債・純資産です。
このうち、資産が左要素(つまり、増加した場合は左に記帳します。)
負債・純資産が右要素(増加した場合は右に記帳します。)
この、増加した場合に記帳する方向を覚えるために
上記の貸借対照表の3つの要素を完璧に覚えます。
資産は左。負債と純資産は右です。
つまり、左要素は左側が増加。
右要素は右側が増加というわけです。
増加の反対側が減少になるので、増加側を徹底的に覚えます。
練習問題
以下の表の( )に増加の場合は+ 減少の場合はー を記入しましょう。
資産の勘定 | 負債の勘定 | 純資産の勘定 | |||||
( ) | ( ) | ( ) | ( ) | ( ) | ( ) |
ヒント:まず+を記入します。 その反対側に - を」記入します。
資産の勘定 | 負債の勘定 | 純資産の勘定 | |||||
(+) | (ー) | (ー) | (+) | (ー) | (+) |
損益計算書
それではれでは、もう一つの表
損益計算書です。
損益計算書 | |
費用 | 収益 |
これも貸借対照表同様、右要素と左要素を覚えます。
右要素が収益。左要素が費用です。貸借対照表と違って右側から覚えるようにします。
収益が発生した場合右に、費用が発生した場合に左に記載します。
では反対側は?ということを思われると思います。
反対側は、発生に対して 消滅 ということになりますが、
簿記の基本の段階では、あえて無視しましょう。
練習問題です。
以下の表の( )に 発生の場合 + を 記入しましょう
収益の勘定 | 費用の勘定 | |||
( ) | ( ) | ( ) | ( ) |
今回は、左右一方だけに記入してください。
【解答】
収益の勘定 | 費用の勘定 | |||
( ) | (+) | (+) | ( ) |
勘定口座への記入
左と右の関係はお判りいただけたでしょうか?
ここからお伝えする、取引の記帳では、
各勘定口座の左か右に記入します。
資産の増加 → 左 資産の減少 → 右
負債の減少 → 左 負債の増加 → 右
純資産の減少 → 左 純資産の増加 → 右
収益の発生 → 右
費用の発生 → 左
に記入します。
例題です。
① 現金 ¥10,000 の 増加
現 金 | |
10,000 |
次に
② 現金 ¥3,000 の 減少 とあったとします。
この場合、右に記入するのですが、右側は、1行目が空いていますので、
1行目から詰めて記入します。
現 金 | |
10,000 | 3,000 |
③ 現金 ¥4,000 の 減少
現 金 | |
10,000 | 3,000 |
4,000 |
という感じで、左右とも上から詰めて記入します。
では練習問題です。
記帳練習
まとめ
いかがでしたか?
簿記の基礎の中でも重要な部分です。
今回の練習問題がご理解いただければ、基礎は固まってきています。
今回の問題が、あまりよくわからなかった方は、
ぜひもう一度、このシリーズの初回から戻って
学習してみてください。
高校生に教えていた時もそうでしたが
基礎がしっかり理解できている生徒は
日商2級の問題に難問が出た時でも
応用を効かせて正答を導くことができていました。
これは、タイピングもプログラミングも
他の学習も、陸上などのスポーツ、
器楽演奏にしても一緒ですね。
私自身も、もう一度基礎を見直すために
このサイトを書いています。
2年後に復活するために、今できることに全力で取り組みます。
できると信じた人が
できるようになります。
できることを信じて、今ここで楽しみます。
次回は、今回の記帳の基本を踏まえて
記帳練習を少しずつ実践に近づけて行くようにしていきます。
それでは。。。
天陽でした。