絶対合格できる!必勝簿記_04簿記の要素(損益関連)と損益計算書

たのまな

ご訪問いただきありがとうございます。

天陽です。今回のテーマは、簿記の要素(損益計算書関連)です。

前回までは、企業の資産・負債・純資産について述べてきました。これは企業の財産に関するものです。これをもとに貸借対照表の作成法についても学びました。

前回のおさらい

貸借対照表では、左側の要素から右側の要素を差し引いて当期純損益を算出しました。つまり、

資産ー負債-純資産=当期純利益(ーの場合は当期純損失)

この算出法を財産法といいます。企業における、ものやお金などの資産から、借入金などの負債を差し引くことによって当期純損益を算出する方法です。

これに対し、損益法による当期純損益の算出があります。

★損益法による当期純損益の算出

収益ー費用=当期純利益(マイナスの場合は当期純損失)

それでは、収益と費用について解説しましょう。

 

収益と費用

簿記の要素は5つあります。残る2つは、収益と費用です。

④収益=企業の純資産が増える原因となる要素(基本的にはお金が入ってくる原因です)

⑤費用=企業の純資産が減少する原因となる要素(基本的にはお金が減る原因です)

損益計算書
費用 収益
当期純利益

(収益よりも費用の方が多い場合は、当期純損失として収益の下段に記載します。)

収益の要素

④収益には次のようなものがあります。

商品売買益 商品の売上価額から商品の仕入価額との差額。
受取手数料 商品売買の仲介などによる手数料
受取利息 貸付金や預金に対する利息

※ 3級の学習から始めておられる方は、「商品売買益」ではなく「売上」という勘定科目での処理方法を学んでおられるかと思います。商品売買の都度に商品売買益を算出する方法を「分記法」・「商品」を「仕入」・「売上」・「繰越商品」の3つに分けて記帳する方法を「三分法」といいます。ここでは、あくまでも基礎固めを目標とするので、4級レベルである「分記法」にて説明してあります。

費用の要素

⑤費用には次のようなものがあります。

給料 従業員に支払う給料
広告料 雑誌・新聞・ちらしなどの広告料
交通費 電車賃・バス代・タクシー代など
通信費 郵便切手・はがき等の郵便料金や電話料金・インターネット接続料など
支払家賃 借りている店舗や事務所などの家賃
水道光熱費 水道代・電気料・ガス代など
雑費 新聞の購読料やお茶代など、特定の項目に入らない営業用諸費用
支払利息 借入金に対して支払った利息

★結構間違いやすいのが、給料です。ここでは企業の簿記を扱っていますので、給料はもらうのではなく支払う側です。よって、お金が減少する原因なので費用となります。

※他にも多々ありますが、ここでは基礎を固めるために、必要最小限の要素について取り扱います。

練習問題

損益計算書
(②) (①)
当期純利益

収益の要素

(③) 商品の売上価額から商品の仕入価額との差額。
(④) 商品売買の仲介などによる手数料
(⑤) 貸付金や預金に対する利息

 

費用の要素

(⑥) 従業員に支払う給料
(⑦) 雑誌・新聞・ちらしなどの広告料
(⑧) 電車賃・バス代・タクシー代など
(⑨) 郵便切手・はがき等の郵便料金や電話料金・インターネット接続料など
(⑩) 借りている店舗や事務所などの家賃
(⑪) 水道代・電気料・ガス代など
(⑫) 新聞の購読料やお茶代など、特定の項目に入らない営業用諸費用
(⑬) 借入金に対して支払った利息

 

①収益 ②費用 ③商品売買益 ④受取手数料 ⑤受取利息 ⑥給料 ⑦広告料 ⑧交通費 ⑨通信費 ⑩支払家賃 ⑪水道交通費 ⑫雑費 ⑬支払利息

損益計算書

それでは、損益計算書の作成方法について学習しましょう。

★損益計算書の基本フォーム

損益計算書
費用 収益
当期純利益

右側に「収益」、左側に「費用」となります。その差額が「当期純利益」または「当期純損失」となります。貸借平均の原理(左側合計と右側合計は一致する。という原則)から、当期純利益は費用と同じ左側に記載します。当期純利益は、その反対ということになります。

実際に作ってみましょう。

例題:天陽商店の令和○年1月1日から12月31日までの収益および費用により、損益計算書を作成しましょう。

注:ここからの練習問題は、スマホ等の画面では見にくくなりますので、pcでご覧iいただくとよろしいかと思います。

収益および費用

商品売買益 40,000 給料 10,000 広告料 6,000

 

損益計算書
①天陽商店  ①令和〇年1月1日から12月31日まで
費用 金額 収益 金額
③給 料 ③10,000 ②商品売買益 ②40,000
③広告料 ③  6,000
⑦当期純利益 ⑦24,000
⑥40,000 ⑥40,000
⑤16,000 ④40,000

作成法:ここで損益計算書の作成の手順をお伝えします。(線については市販のテキストなどでご確認ください。)

①商店名・会計期間を記入する。

②右側に、収益の科目と金額を記入する。

③左側に、費用の科目と金額を記入する。

④(右側の金額合計を、欄外に記入する。)

⑤(左側の金額合計を、欄外に記入する。)

⑥④-⑤の金額を「当期純利益」として左側に記入する。

(マイナスになった場合「当期純損失」として右側に記入する。

練習問題

練習問題①

天陽商店の平成○年1月1日から12月31日までの収益および費用により、損益計算書を作成しましょう。

収益および費用

 

商品売買益 140,000 受取手数料 30,000 受取利息 8,000
給料 50,000 広告料 20,000 通信費 30,000
雑費 9,000

 

損益計算書
天陽商店  ①令和〇年1月1日から12月31日まで
費用 金額 収益 金額
(      ) (      )
(      ) (      )
(      ) (      )
(      )
(      )

 

練習問題②

天陽商店の平成○年1月1日から12月31日までの収益および費用により、損益計算書を作成しましょう。

収益および費用

商品売買益 330,000 受取手数料 60,000 受取利息 20,000
給料 168,000 広告料 80,000 通信費 70,000
雑費 6,000 支払利息 24,000

 

損益計算書
天陽商店  令和〇年1月1日から12月31日まで
費用 金額 収益 金額
給 料 168,000 商品売買益 330,000
広告料  80,000 受取手数料 60,000
通信費 70,000 受取利息 20,000
雑費 6,000
支払利息 62,000
当期純利益 66,000
410,000 410,000
348,000 410,000

 

練習問題③

天陽商店の商店の平成○年1月1日から12月31日までの収益および費用により、損益計算書を作成しなさい。

収益および費用

商品売買益 130,000 受取手数料 30,000 受取利息 20,000
給料 68,000 広告料 80,000 通信費 70,000
雑費 16,000 支払利息 24,000

 

損益計算書
天陽商店  令和〇年1月1日から12月31日まで
費用 金額 収益 金額
給 料 68,000 商品売買益 130,000
広告料  80,000 受取手数料 30,000
通信費 70,000 受取利息 20,000
雑費 16,000 当期純損失 78,000
支払利息 24,000
258,000 258,000
258,000 180,000

 

 

【解答】

練習問題①

損益計算書
天陽商店  ①令和〇年1月1日から12月31日まで
費用 金額 収益 金額
給 料 50,000 商品売買益 140,000
広告料  20,000 受取手数料 30,000
通信費 30,000 受取利息 8,000
雑費 9,000
当期純利益 66,000
178,000 178,000
109,000 178,000

 

練習問題②

損益計算書
天陽商店  令和〇年1月1日から12月31日まで
費用 金額 収益 金額
給 料 168,000 商品売買益 330,000
広告料  80,000 受取手数料 60,000
通信費 70,000 受取利息 20,000
雑費 6,000
支払利息 62,000
当期純利益 66,000
410,000 410,000
348,000 410,000

 

練習問題③

損益計算書
天陽商店  令和〇年1月1日から12月31日まで
費用 金額 収益 金額
給 料 68,000 商品売買益 130,000
広告料  80,000 受取手数料 30,000
通信費 70,000 受取利息 20,000
雑費 16,000 当期純損失 78,000
支払利息 24,000
258,000 258,000
258,000 180,000

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、収益と費用および損益計算書の作成法について学習しました。この段階までが簿記の基本の基本ということになります。左の要素(資産・費用)と右の要素(負債・純資産・収益)の関係がおおむねお分かりただくことができましたでしょうか?これらの要素の関係を帳簿にしていく技術を磨いていきましょう。

それではまた。。。

 

 

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