マラソン初心者必読!らくらく完走のための4つの基本トレーニング

こんにちは。競技指導歴30年。こよなくマラソンと駅伝を愛する 天陽です。

今回はマラソンの初心者が陥りやすい怪我の予防策と基本トレーニング法についてお話します。

せっかく始めたトレーニングが怪我によって中断しないように、またあなたの目標とするマラソンの記録が飛躍的に伸びることを祈って述べていきたいと思います。

千里の道も一歩から マラソンも一緒で、最初が肝心なんです。

それでは、マラソン初心者の方も、中級や上級の方で伸び悩んでいる方。

怪我に苦しんでおられる方も一緒に進めてまいりましょう。

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初心者がいきなり走っちゃいけない!

 マラソンやランニングを始めようとする人。あなたの目的は何でしょうか? 

健康増進、運動不足の解消、ストレスの解消、大会で勝ちたい。フルマラソンを完走したい・・・いろいろだと思います。

せっかく始めようとしている人に言うと、せっかくのやる気をなくしてしまうかもしれませんが、ここはとても大事なのでよーく聞いてくださいね。

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 aとb、自転車が2台あるとします。

aの自転車はタイヤに空気がいっぱいで、チェーンにはしっかり油が刺さり、サドルもフレームもすべてピカピカな状態。これに対してb車は、タイヤの空気はぬけぬけ、チェーンは錆び錆び、サドルもハンドルも歪んでいてもはや鉄くず状態。

さあ、あなたならどちらの自転車を選びますか?

 私なら間違いなくa号を選びます。

だって、一回こぐだけでスーッと軽々と進みそうです。

あなたはどちらですか?もしもb車を選びたいのならば、この先の私の話は読まないほうがいいかもしれません。

実はマラソンやランニングをする人の中には、あえて苦しい状況で耐え抜くことに達成感を抱く人がいるからです。

私は、それを否定するわけではありません。

耐えて耐えて耐え抜くことが生きがいだという人がいても、何ら不思議でもなく、悪いことでもないのです。

ただ、ここでお伝えしたいランニング技術は、b車ではなくa車を選びたい人、つまりは、いかに楽しく気持ちよく走りたい。

そしてそれが自分の目標や目的に繋がったら良いなと思われる方へのお話ということになります。

では、さっそく始めていきましょう。

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 まず初めにすること。

立ちバランス

 肩幅に足を広げて両足で立ってみてください。左右どちらかの足に重心がかかりすぎていませんか?もし左足に体重がかかっているようならばもう少し左足に体重をかけてトントントンと3回軽くジャンプしてください。

その次に、両方均等になるようなイメージでトントントンと3回ジャンプ。

もし左右のバランスが均等になったなと思ったらそれでok。

右にかかりすぎたなと思ったら、今度は少し右側に体重をかけるような感じで3jump。

左右均等になるまで微調整していきます。

あれ?左加重の時に左?右じゃないの?と思われるかもしれませんが、この場合、右に加重してしまうと、反発してさらに左加重になるのです。

ただし、あなたのこれまでの「立ち人生」=普段の立ち方の癖があるので、完全にこうだというものはありません。

何回か繰り返すうちに、左右均等になるコツをつかんでください。

 

 左右のバランスが整ったら、今度は前後のバランスです。

やり方は、左右の時とほぼ同じ。

肩幅に両足を広げて直立。

土踏まずと両くるぶしが交差するポイントに重心がかかればokです。

 

 この感覚をつかむことが大切ですが、今までの感覚が邪魔をすることが多く、立ちバランスがとりずらい人のために、簡単にバランスをとりながら走るテクニックを後ほど動画でお伝えいたします。

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正しい〇〇法(動き始める前にしたいこと)

 マラソンの大切なポイントの一つは、「エネルギーの補給」です。

フルマラソンでは給水ポイントが5kmずつくらいにあって、水分補給はそこで行われます。

(ルール上は給水ではなく給食といいます。)

ここで補給されるのは水分。

大会によってはポカリスエットやアクエリアスなどが用意されたり、スペシャルドリンクとして個人で用意する場合は、はちみつやレモンを混ぜたものなど選手が工夫をして糖分やビタミンも一緒に補給します。

しかしエネルギー補給はこれだけでは足りないのです。

運動するにあたって絶対に必要なエネルギーって何でしょう?

 そうです。答えは、酸素です。

つまり、いかに効率よく息を呼吸をするかが大切な要素になるのです。

これがうまくいかない人が、レースの後半などでバテバテ、フラフラになるのです。

走り出す前に掴んでおきたいことの2つめ。

それは、正しい呼吸法です。

【正しい呼吸法トレーニング】

 1 鼻から息を吸います。

 2 十分息が吸えたら、3秒ほど息を止めます。

 3 口から息を細く長くゆっくり吐きます。 

 これを各自のペースで3回繰り返しましょう。

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簡単にできる!体軸の整え方

 コマを連想してください。くるくる回るコマです。

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長く回り続けるコマは軸が一直線になっていますね。

マラソンも同じで、長く動き続ける競技ですから軸が直線的に整っているほうが楽に重心移動できるのです。

時間が許す方はBCT(バランスコントロールトレーニング)の本やDVDをご覧になることをお勧めします。

ここでは、歩き出す前に簡単にできる方法をお伝えします。

【体軸の整え方】

1 立ちバランスの姿勢をとる

2 息を吸いながら背筋を伸ばす。

3 息を止めておなかを締める。

4 息を止めたままお尻の穴を締める。

5 呼吸を元に戻し、リラックスした状態で姿勢は保ったままにする。

(ほんの少しの時間でも結構です。続けることによって必要な筋肉が自然についてきます。)

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正しい歩き方で重心移動のコツをつかむ

 さあ、いよいよwalkingです。ここで最初にしておきたいことは、間違った歩き方や走り方をすると、怪我をしやすい。ということです。

重心移動がうまくいかないまま走ると、膝や腰、アキレス腱などを痛めやすいのです。

なぜなら、昔に習った、間違った歩き方を覚えているからです。

正しい歩き方=行進の歩き方だと思っておられる方が多いのです。

行進は見た目は綺麗ですが、足や腰にかかる負担が大きくマラソンには適しません。

ですから、まずマラソンに適した歩き方を覚えて、その動きのままランニングに移行していくことをお勧めするのです。

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正しい歩き方トレーニング part1

0 前述の1および3のポーズをとります。

慣れてきたら3のポーズのみでも構わないのですが、練習の最初は1・2・3というように意識付けをすると効果的です。

 

1 左足のつま先でサッカーボールをポーンと蹴る感じで左足を出します。

(この時、右足を先に出した方が気分が乗る人は右から出してください。以下説明とは左右反対になります)

 

2 左足が地面に着いたら右足のつま先でサッカーボールをポーンと蹴る感じで右足を出してください。

 この1・2の繰り返しだけで歩きます。

練習場所の広さにもよりますが、10mから30mくらいで折り返すとよいでしょう。

ここでのポイントは歩こうとせず、サッカーボールをポーンポーンと蹴るような意識に集中してください。この動きを2から4回続けます。

正しい歩き方トレーニング part2

 part1とほぼ同じです。

今度はサッカーボールをける意識と同時に膝小僧の骨の下の部分を同時に出します。

後の動きはpart1と同じです。

これも2から4回繰り返すと良いでしょう。

この動きは次につなげる大切な動きとなりますが、あくまでもpart3のための前段階になり、力のかけ方が難しく、うまくいかなくても差し支えないです。

ただし、つま先と膝の下を同時に出す意識だけはしっかり持ちましょう。

 

正しい歩き方トレーニング part3の前に。。。

 この動きが完成形になります。

part2の動きをするのですが、つま先とひざ下を出す時に以下の動きを加えます。

 大事な動きなのでまずは立った状態で感覚をつかみましょう。

 自分のみぞおちに紐がついてるとします。(ゴムではなく紐です。)

誰かにこのひもを前に引っ張られるとあなたの身体はどうなりますか?

 そうです。前に引っ張られみぞおちが自然に前に出ますね。

私がお伝えしたい大きなポイントの一つになります。

ここで大事なのは、みぞおちを前に出すのではなく、みぞおちに付いた紐が引っ張られる意識です。

この動きがゆくゆく股関節の動きを大きくサポートし、力を入れずに重心移動が可能になるのです。

そして、スピードが増したとしても怪我につながらなくなるのです。

正しい歩き方トレーニング part3

 では、実際に歩いてみましょう。

part2の動きで、つま先とひざ下を出すと同時に、みぞおちに付いた紐が引っ張られる。その繰り返しです。

慣れてくるとスピードが速くなってきます。

その時に足で何とかしようとするのではなく、みぞおちの紐をだんだん強く引っ張られる意識で進んでください。

スピードの調整は、みぞおちの紐で行います。

 これを何度となく繰り返していくと、walkが自然にjogになっていくというわけです。

 ここまでできるようになったら、jogの時間を増やして言ってよいでしょう。

距離ではなく時間です。

(必然的に距離も長くなるのですが、その日の体調に合わすのがとても大事で、距離を増やすという意識はオーバートレーニングにつながりやすいのです。)

 また、jogがうまくなっても、その日トレーニングの最初は、立ちバランスから始めましょう。

体軸がゆがんだままスタートすると、故障につながるのはすでにお分かりだと思います。

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まとめ

 今までたくさんのランナーを見てきましたが、このまま続けたら怪我してしまうだろうな。

といったランナーのやけに多いことを心配しておりました。

事実、一流のランナーでさえ、心肺機能や能力の高さのみで伸びてきておられる方はある一定のところまで行くと怪我に悩み、記録が伸びず、引退してしまうといった例もたくさんあるのです。

 ボタンの最初のかけ違いを直すなら、一番最初まで外さないといけません。

しかし、ほかに方法はないのです。急がば回れ。

せっかくこの記事をここまでくださった皆さんは、きっと楽しくランニングを続けていけることを望んでおられると思います。

今回はランニングの基本中の基本のみにとどめておきますが、次回の記事がでるまでどうかお元気でトレーニングに励んでください。

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