絶対合格できる!必勝簿記_03期末貸借対照表
こんにちは。天陽です。
今回は期末貸借対照表の作成法についてです。
こんにちは。天陽です。
前回の記事から随分と時間が経ってしまいました。
時間がないという言い訳はしたくないのですが、
正直バタバタでした。
やっと、自分なりに時間が作れるようになってきましたので、
これからはなるべく早く更新していきたいと思います。
作表についての説明個所については
スマホでは見ずらくなっておりますので、
パソコン等でご覧いただければ幸いでございます。
さて、今回は期末貸借対照表の作成法についてです。
期末貸借対照表
では、本題に入ります。
企業が様々な営業活動を続けた結果、
期首に比べ、期末の資産・負債・純資産は増加あるいは減少します。
例)期首における資産総額が¥100、負債総額が¥70、純資産(資本金)が¥30だとします。
1年後(期末)における資産総額が¥150、負債総額¥80、純資産(資本金)¥30だとすると、
期末貸借対照表は次のようになります。
貸借対照表 | |||
期末資産 | 150 | 期末負債 | 80 |
期首純資産(資本金) | 30 | ||
☆左側の合計が¥150、右側の合計が¥110です。
簿記における様々な表は、基本的に左右の合計が一緒になります。
→これを貸借平均の原理といいます。
よって、右側の合計を¥150に合わせると、
差額が¥40ということになります。
この¥40が、この会社がこの1年間で出した利益=当期純利益
ということになるわけです。
★さて、ここで注意しなくてはならない点があります。
資産と負債はそれぞれ期末資産・期末負債となっています。
しかし、純資産だけは期首純資産になっているということです。
(注:厳密には、決算直前の純資産ということになりますが、
それは後程の範囲となりますので、ここでは期首純資産とさせていただきます。)
貸借対照表 | |||
期末資産 | 150 | 期末負債 | 80 |
期首純資産 | 30 | ||
当期純利益 | 40 |
つまり、期末純資産は期首純資産(資本金)と当期純利益(マイナスの場合は当期純純損失)に分けて記載するということです。
作成例と作成方法
実際に作成してみましょう。基本的な作成法は、04期首貸借対照表をご参照ください。
例題:天陽商店の期末における資産・負債・純資産は以下のとおりである。よって、期末貸借対照表を作成しましょう。
現 金 | 20 | 売掛金 | 30 | 商 品 | 40 |
備 品 | 30 | 建 物 | 60 | 買掛金 | 20 |
借入金 | 10 | 資本金 | 100 |
こうなります↓
貸借対照表 | |||
①天陽商店 | ①令和〇年12月31日 | ||
②現 金 | 20 | ③買掛金 | 20 |
②売掛金 | 30 | ③借入金 | 10 |
②商 品 | 40 | ③資本金 | 100 |
②備 品 | 30 | ⑦当期純利益 | ⑦ 50 |
②建 物 | 60 | ||
⓺180 | ⓺180 |
④180 | ⑤130 |
作成方法
①商店名と決算日を記入
②左側に資産の要素と金額を記入
③右側に負債・純資産の要素と金額を記入(慣れないうちは①→③→②の順番で行いましょう。要素の数が少なく間違いにくいと思います。)
④左の金額を合計します。(余白に書くとよいでしょう)
⑤右の金額を合計します。(これも、余白に書いておきましょう)
⓺上記④・⑤のうち大きい方の金額を合計欄に書きます。(どちらも同じ数字にします)
⑦④-⑤の計算をします。
差額が+であれば「当期純利益」として右側に記入。
-であれば「当期純損失」として左側に、それぞれ差額の金額を記入します。
(あるいは△30というように、マイナスを表す△をつけて右側に書く方法もあります。)
⑧合計線・締切線を引いて完成です。
(線の引き方は市販のテキストなどでご確認ください。)
練習問題
では、練習問題です。今回は2題です。
【練習1】なつ商店の12月31日の資産・負債・純資産は以下のとおりです。
よって、期末貸借対照表を作成しましょう。
現 金 | 300 | 売掛金 | 200 | 商 品 | 250 |
備 品 | 400 | 建 物 | 500 | 買掛金 | 380 |
借入金 | 200 | 資本金 | 700 |
貸借対照表 | |||
商店 | 令和〇年 月 日 | ||
( ) | ( ) | ( ) | ( ) |
( ) | ( ) | ( ) | ( ) |
( ) | ( ) | ( ) | ( ) |
( ) | ( ) | ( ) | ( ) |
( ) | ( ) | ||
( ) | ( ) |
<解答は記事の最後に記載します。>
【練習2】千遥商店の12月31日の資産・負債・純資産は以下のとおりです。
よって、期末貸借対照表を作成しましょう。
現金 | 200 | 売掛金 | 300 | 商品 | 100 |
備品 | 350 | 建物 | 600 | 買掛金 | 300 |
借入金 | 600 | 資本金 | 800 |
貸借対照表 | |||
千遥商店 | 令和〇年 月 日 | ||
( ) | ( ) | ( ) | ( ) |
( ) | ( ) | ( ) | ( ) |
( ) | ( ) | ( ) | ( ) |
( ) | ( ) | ||
( ) | ( ) | ||
( ) | ( ) | ||
( ) | ( ) |
<解答は記事の最後に記載します>
解答
【練習1】
貸借対照表 | |||
なつ商店 | 令和〇年12月31日 | ||
現 金 | 300 | 買掛金 | 380 |
売掛金 | 200 | 借入金 | 200 |
商 品 | 250 | 資本金 | 700 |
備 品 | 400 | 当期純利益 | 370 |
建 物 | 500 | ||
1,650 | 1,650 |
【練習2】
貸借対照表 | |||
千遥商店 | 令和〇年12月31日 | ||
現 金 | 200 | 買掛金 | 300 |
売掛金 | 300 | 借入金 | 600 |
商 品 | 100 | 資本金 | 800 |
備 品 | 350 | ||
建 物 | 600 | ||
当期純損失 | 150 | ||
1,700 | 1,700 |
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は期末貸借対照表についてでした。
コツをつかめば難しくはありませんが、
なかなか慣れないところではあるので、
市販の問題集などでトレーニングされるとよいと思います。
この部分は日本商工会議所主催の簿記検定試験でいうと4級の部分ですので、
いきなり3級の問題集から入った場合は余計に
ややこしくなる可能性がありますのでご注意ください。
例えばどのような点が違うのかというと、
商品を販売した場合の記帳法が何点かあります。
基本を学ぶ場合、販売の都度、
商品売買益を計算する方法(分記法と言います)
を採用する場合について学習します。
これが、3級の範囲になると、
商品を仕入れたときに「仕入」、
販売したときに「売上」として記帳し、
商品売買益については後日、
決算の時などにまとめて計算する方法
(「商品」を「仕入」・「売上」
そして時期に繰り越す「繰越商品」
の3つに分けて記帳することから
「三分法」と言います。)
を採用しての記帳法を中心に学習します。
いきなり、
「三分法」から学習する方法もあるのですが、
ここは、あくまで基礎固めですので
じっくりと取り組むことのできる方が
ご参考にしていただければ幸いでございます。
2級の範囲になると、
商品売買の記帳法について
「売上原価対立法」などの記帳法も出てくるために、
「分記法」と「三分法」ちがいについては
早い段階で理解しておいた方が理解しやすいのです。
また、備品など、
商品以外の「もの」の売却時の記帳法についても、
「分記法」の考え方を知っておくと
理解しやすい点も多々あることもあり、
基礎固めの段階ではあくまで基礎固めに
徹底したほうが良いと私は思うのです。
大阪市中央区で簿記教室を開いております。
興味のある方はご一報いただければ
案内させていただきます。
では、次回は「損益計算書」となります。
なるべく早く記事にしたいと思いますので
少々お待ちください。それではこの辺で・・・
天陽