ランニング基本動作3
ご訪問いただきありがとうございます。
天陽です
今回は、ランニング基本動作3回目です。
前回までのおさらい
基本動作2までのテーマはバランスでした。実は、ここまでの動きがとても大切なのです。周知のとおり長距離走やマラソンは、長く走り続けるので、少しのバランスの乱れがレースの後半に響きます。また、バランスが崩れたまま走り続けると、故障の原因となります。よくひざや腰を痛める方がおられます。痛みは急に来ますが、その日に痛めたということは打撲などを除くと、ほとんどないのです。その痛みの原因は、ずいぶん前の段階にあります。
はっきり言って、故障のすべての原因は、バランスの乱れにあると言って過言ではないのです。少しのバランスの崩れでは痛みません。崩れたまんま走り続けることで、いろんな箇所が引っ張られて、炎症や痛みになります。
トリガーポイントという言葉を聞いたことがある方も結構多いと思います。トリガーポイントを緩めるということも大切ですが最も大切なのは、バランスをしっかり整えることです。ですから、ここから先のトレーニングで調子が悪くなる前に、ぜひ基本動作に戻っていただきたいです。
できれば、練習の開始には必ず基本動作を導入してもらえると良いと思います。そうすることでバランスも崩れず、楽にスピードに乗っていきます。
では、今回の解説に移りましょう。
バランスがしっかりとれて、足を下に落とせるようになったら、重心移動はだいぶうまくなってきています。
今回、基本動作3では
その動きの持続にポイントをおいて解説いたします。今回の大切なポイントとなるのが、
腕の振りとタイミングです。
まず、腕の振りから解説しましょう。
腕は前に振ります。後ろに引くことは、基本的にはしません。なぜなら、前に進んでいるのに、後ろに引くことが大きなエネルギーロスになるからです。
重心をいかに楽に速く前に移動させるかが速く走るカギとなります 。後ろに腕を引いていては疲れるだけなんです。
そして、意識して前に送るのは、左か右のどちらか片方で十分です。左を出す方がうまく行くのか、右を出すのがうまく行くのかは、 個人によって違います。ここでは右を前に出すバージョンを先に説明します。どちらも試していただき、楽に前に進める方を採用してください。
まずは、walkでコツを掴みます。右足を前に出しかかとで空き缶を潰す動作をします。( ランニング基本2を参照してください。)そして、タイミングをとることを意識するのです。
実際にやっていましょう
1.右足のかかとが地面につく瞬間に右手首を前に降リます。この時のタイミングが大切です。
地面を踏む瞬間と、手首を出す瞬間を意識的に合わせます。いまは、左手や左足は意識せずに行いましょう。
動画7318
2.次に左足を前に出すことと右手首を前に出すことを同時にします。
動画7325
3.そして、1と2を同時に意識して歩きます。
動画7319
4.左足のかかとが地面につく瞬間に左手首を前に降リます。この時のタイミングが大切です。
地面を踏む瞬間と、手首を出す瞬間を意識的に合わせます。右手や右足は意識せずに行いましょう。
動画7323
5.次に
右足を前に出すことと左手首を前に出すことを同時にします。
動画7320
6.そして、4と5を同時に意識して歩きます。
動画7321
両方ともタイミングが取れるようになっら、 次は左右両方を意識して行います。
つまり、3と6の動作を連続して行うということになります。
動画7324
【重要なポイント】毛細血管
そして、このウォークがうまくできるようになれば、 みぞおちを引っ張られるような感じで重心を移動させていきます。 その延長上がランニングになります。前回の基本2と組み合わせて続けることで、 楽に速く走れるようになれるというわけです。ただし、まだ走ろうとはせず、気が付けばランニングになっていた。くらいの意識で続けることが大切です。まだ、バランスの持続はできていない可能性があります。持久力もこれからついてきます。なぜなら、こういったトレーニングを楽だなぁと感じるくらいの意識で続けることで、毛細血管が強くなります。毛細血管にも血液は通います。つまり、酸素が供給されるわけですから、この毛細血管が強い状態であるのと、弱く細い状態であるのとでは、持久力が全然違うのです。毛細血管が強くない状態で走り続けると、レースの後半でエネルギー不足に陥り、頑張って走らないと持たない状況になってしまいます。多少の頑張りは必要かもしれませんが、エネルギー不足での頑張りは、心肺機能に過度な負担をかけます。また、貧血になる原因にもなるのです。走るためのエネルギー源は、食物・水分そして酸素です。特にランニングの途中において、摂取し続けることができるエネルギーは酸素だけです。基本動作1において、呼吸法を紹介しましたが、その理由もお分かりいただけると思います。呼吸がしっかりできても、器である血管がしっかりしていないと、酸素が供給されずらくなるのです。なので、有酸素系の運動をするためには無酸素運動にしない。つまりは筋力に頼った運動にしないことがとても重要となるのです。
【バランスを持続するための重要なポイント】膝の動き
さて、この動きを持続させるためにもう一つ大切なポイントをお知らせします。それは、膝の動きです。今回のトレーニングで空き缶をつぶすイメージや、その際にハムストリングスを意識することなどをお伝えしました。これを持続するためには、意識して膝の動きを意識上下だけにすることが重要です。たとえばこの先に少し長く走ることができるようになったとします。動きの最初の段階ではボールをける動作に加えて膝を前に出しましたが、重心が前に出るようになれば、もう膝を前に出す意識は必要ありません。今回お伝えした、腕(肘と手首)を前に前に振ることと同時に空き缶を踏みつぶす動作をするわけですが、その時には力は足に伝導されているはずですので、もうそんなにも意識せずに膝を上下のみに動かすことに集中すればうまいく行くのです。その際の注意点は、膝を高く上げようとしない。特にパワーで引き上げようとしないことです。膝を下におろすことにを意識してみましょう。
まとめ
いかがでしたか
今回はwalkを中心にお伝えしました。動画ではランニングになっているように見えるのですが、あくまでもウォークなんです。今回、動画のモデルになってくださっている選手は全国大会でも活躍している選手なので、いかにも走っているかのように見えるくらいにスムーズな重心移動ができています。よって、ウォークでも走っているように見えるのです。太ももの裏、ハムストリングス(慣れてきたら、膝の上下)を意識して続けていきます。これは、空き缶を踏みつぶす意識をするときに、お尻の下に力を少し入れて踏む感じを意識していくことで実現していきます。
walkを上達させるために、競歩のトレーニングを採用することもとても有効であります。この場合は、競歩を専門的に教えてくださるコーチに見てもらうことをお勧めします。腰のローリングの時など、ランニングと競歩では場合の力のポイントが変わります。競歩からランニングにつなげるという技術を伝授することができる指導者がおられます。競歩から取り組みたいという方はぜひそう言った指導者を訪ねてみてください。ここでは、ランニングにつながるウォークについてお伝えしましたが、競歩につながる動きにはなっておりません。(競歩からのランニングを否定しているわけではありません。)いずれにせよ、目標や目的をしっかり持って楽しんでもらえれば良いなと私は思っております。
次回は
ランニング基本4
伝説の5種トレーニングです。
それでは、幸せな一日をお過ごしください。
天陽